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乾燥肌の原因5選|ターンオーバー・紫外線・加齢による影響を解説

  • 乾燥によるかゆみを防ぐ

保湿しても乾く——そんな堂々巡りには理由があります。ターンオーバーの乱れ、誤った洗顔・拭き取り、紫外線、空調環境、そして加齢変化。乾燥を助長する要因は日常のそこかしこに潜みます。本記事では、乾燥肌を悪化させる代表的な5つの原因を丁寧に解説します。

乾燥肌の主な原因

肌が乾燥する原因はバリア機能の低下です。バリア機能の低下は、生活習慣の乱れや間違ったスキンケアなどさまざまな原因により引き起こされます。

肌の乾燥が進むとかゆみや湿疹を生じたり、シワやたるみにつながったりすることもあるので、バリア機能が低下する原因についてしっかり理解し、早めの対策を心掛けましょう。

ターンオーバーの乱れ

「ターンオーバー」の乱れは、乾燥肌の大きな原因です。

ターンオーバーとは
皮膚の一番表面の表皮で起こる細胞の生まれ変わりのことです。表皮の一番下にある基底層で生まれた基底細胞が細胞分裂によって角質細胞となり、角質層に蓄積されます。一定期間が過ぎると古くなった角質細胞は自然と剥がれ落ちます。

通常健康な肌は、古い角質が剥がれ落ちて新しい皮膚へ生まれ変わるターンオーバーを繰り返しており、天然保湿因子もこのターンオーバーの過程で作られています。しかし、ターンオーバーが速過ぎたり遅過ぎたりすると新しい皮膚が生まれ古い皮膚がはがれ落ちる過程がうまく行かなくなり、肌トラブルの原因となってしまいます。

例えば、肌が紫外線などのダメージを受けると急いで修復しようとはたらき、ターンオーバーのスピードが速まります。十分な時間をかけずにつくられた角質の細胞は、天然保湿因子を十分に作る時間がないため、とても乾燥しています。また未成熟なまま作られた角質の細胞は、潤いがない上に形も不ぞろいであることから肌のハリも低下し、くすんで見える状態となってしまいます。

一方、ターンオーバーが遅い場合は肌の細胞がスムーズに入れ替わらず古い肌細胞が停滞することで、角質層が厚くなり肌のごわつきを生じます。このように、ターンオーバーのサイクルが乱れることによってさまざまな肌トラブルを招いたり、角質層の保湿成分が不足することでバリア機能が低下し、乾燥も進んでしまったりするのです。

「睡眠不足が続くと肌が荒れやすい……」と感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。それは、睡眠不足が続くことによって「ターンオーバー」のサイクルが乱れてしまっていることが原因かもしれません。ターンオーバーを促すのは睡眠中に分泌される「成長ホルモン」です。

成長ホルモンとは
体内の物質をエネルギーとして利用できる物質に変えるはたらき(代謝)を担うホルモンの一種で、睡眠中に多く分泌されます。成長期においては骨を伸ばし、身長を伸ばすはたらきがあることで知られていますが、成人以降も重要なはたらきをしています。

睡眠中は成長ホルモンが多く分泌されるため、ターンオーバーを正常な状態に保つためにはしっかりと睡眠をとることが重要なのです。

また、偏った食生活もターンオーバーの乱れを引き起こします。暴飲暴食や無理なダイエットによって腸内環境が乱れたり、必要な栄養素が不足したりすることが原因になります。そのため栄養バランスの取れた食生活も肌のターンオーバーには重要です。

ターンオーバーを整え健康な肌を維持するためには、スキンケアだけでなく睡眠や食事などの生活習慣を整えることを心掛けることが大切なのですね。

誤ったスキンケア

健康な肌を維持するためには、洗顔によって清潔を保ちながら乾燥を防ぐスキンケアが大切です。

乾燥肌の方のなかには、洗顔後に肌がつっぱると感じている方も多いのではないでしょうか。それは洗顔料を使い洗顔をすることによって、肌の水分や油分を落とし過ぎてしまったことが原因かもしれません。熱いお湯での洗顔や、洗顔の回数が多いと必要以上に皮脂や天然保湿因子を洗い流してしまい、乾燥を助長させてしまいます。

また洗顔後にタオルで強くこすると、角層を傷つけて肌の水分が蒸発しやすい状態となります。しかし、乾燥してバリア機能が低下した肌にとって、皮脂などの汚れをそのままにしておくことは肌の負担となってしまいます。健康な肌を保つためには、正しいスキンケアを毎日繰り返していくことが大切です。

紫外線

紫外線を過度に浴びてしまうと皮膚のバリア機能が低下し、水分が失われて乾燥が進みます。また、バリア機能が低下した肌は紫外線を浴びた際に赤みを引き起しやすく、肌ダメージを受けやすいといわれています。

紫外線はバリア機能を低下させ、バリア機能が低下している人は紫外線の影響を受けやすいという悪循環に陥ってしまうのです。空気が乾燥する季節ではなくても紫外線のあるときは肌が乾燥しやすく、乾燥はさまざまな肌トラブルに発展する恐れがあるため注意が必要です。

エアコン

エアコンが効いた空間で過ごしているとバリア機能がはたらきにくく肌は乾燥しやすくなります。

肌は本来、皮脂や汗を分泌して乾燥から守ろうとする力を持っていますが、エアコンが効いた部屋では汗をかくことも少なく乾燥しやすくなるのです。また、エアコンによって乾燥した部屋で長時間を過ごしていると、角質層から水分が奪われてしまいバリア機能が低下します。

さらに、肌が乾燥した状態が続くことによって肌は新しい角層細胞を作り出そうとはたらき、ターンオーバーを早めます。天然保湿因子はターンオーバーの過程で作られるため、ターンオーバーが早まることで乾燥した未熟な細胞が増えてしまいます。

このように、エアコンの効いた空間で過ごすことはさまざまな要因でバリア機能を低下させ乾燥を引き起こすのです。

加齢

加齢とともに肌は乾燥しやすくなるといわれています。

健康な肌は天然保湿因子などによって水分が保持され、皮脂膜によって水分の蒸散を防ぎ、高いバリア機能が維持されています。しかし年齢が進むにつれて天然保湿因子や角質細胞間脂質、皮脂の量が減少してしまい、肌は乾燥しやすくなります。

加齢による肌内部の水分量や皮脂量の減少が、肌のバリア機能も弱めてしまい乾燥の原因となってしまうのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。乾燥肌は一因ではなく多因子で進行します。

• ターンオーバーの乱れ(睡眠・栄養の影響)
• 洗顔や拭き取りなど誤ったスキンケア
• 紫外線ダメージと悪循環
• 空調環境(低湿度)
• 加齢による皮脂・細胞間脂質の減少

Q&A

Qなぜ乾燥肌になるの?
A原因はバリア機能の低下です。生活習慣の乱れ、紫外線、誤った洗顔、空調、加齢などが重なり、角質層の水分保持力が落ちます。
Q ターンオーバーの乱れって?
A肌の生まれ変わり周期のこと。睡眠不足や栄養不足で遅れたり早まったりすると、未成熟な角質が増え、乾燥やくすみが起こります。
Q 間違ったスキンケアとは?
A熱いお湯や洗いすぎ、強い摩擦などです。必要な皮脂や天然保湿因子を落としすぎると、肌がつっぱり乾燥が悪化します。
Q 紫外線やエアコンによる肌乾燥の影響は?
A紫外線は角質層を傷つけ、エアコンは空気を乾燥させます。どちらも水分を奪い、ターンオーバーを乱す原因になります。
Q年齢を重ねると肌が乾燥するのはなぜ?
A加齢により皮脂や天然保湿因子、細胞間脂質が減少するためです。結果としてバリア機能が弱まり、肌が乾きやすくなります。

乾燥によるかゆみを防ぐまでの2ステップ

  1. STEP 1STEP 1まずは不安や課題に気づく
  2. STEP 2STEP 2解決方法を知る